「自主性を育む」為に「外発的動機付け」を利用する方法

お金の教育

先週の「Job Craftingから学ぶ「内発的動機付け」の応用」というメルマガで少し触れたテーマに共通する内容となりますが、今回は子どもの自主性を育む為には「外発的動機付け」によるきっかけが大切になるというテーマを一緒に考えてみようと思います。

【自主的に取り組む事】

教育方法を考えるとよく「自主性を重んじる」という事がテーマになる傾向があります。しかしながら、「やる気」のからくりである「内発的動機付け」と「外発的動機づけ」の事を学ぶと、「自主性」が「内発的動機付け」に起因していることが分かるようになります。さらにこの「内発的動機付け」は本人の「興味や好奇心」が原動力となる事も分かるようになります。

これらの理解をもとに「自主性」を考えると、「自主性とは本人の興味や好奇心が原動力となる」という理解にたどり着きます。

では現在中学2年生になる筆者の長男の例を取ってこのことを掘り下げてみます。

筆者の長男が「自主的」に取り組む事は「バスケの練習」「友達と遊ぶ」「歌を覚える・歌う」「文房具づくり」「料理」となります。

これらの事は保護者である筆者夫婦が促さなくとも「自主的」に取り組んでいます。

これで子育てが済むのであればどれほど日常のストレスが減る事でしょう。

しかしながら現実は、「学生」である子どもを育てる保護者にとって、子どもを「勉強に取り組ませる」事は保護者の取り組み課題となってきます。

なぜならば「学生」の本分が「勉強」だからです。

学校では友情関係を育むために時間は割かれていません。多くの時間が「学科」を学ぶために使われています。このことを見ても学校が生徒に対して「学科」の習得を求めていることが明らかであると考えることが出来ます。

このように学校が子ども達に勉強を強いている中、子どもに「勉強」させることはどうしても保護者の課題となってくるのです。

このような背景の中、筆者の長男は「勉強」に対する「自主性」は全くありません。。。

すなわち、勉強に対する「興味や好奇心」が内側から湧いてくることはなく、「学校が強いる」「親が強いる」という「外発的動機付け」で「勉強」しているに過ぎません。

筆者が「子どもが自主的に勉強」してくれたらどれだけ手を焼かずにすむだろうと嘆く事はしょっちゅうです。

ではどうやって子どもが「自主的」に「勉強」に取り組むようになるのでしょうか?方法はないのでしょうか?

実は筆者自身は「外発的動機付け」によって自主的に取り組めるようになったことがあり、さらには、勉強に興味がなかった長男が「自主的」に取り組むようになった科目があるので、筆者と長男を例に「自主性」の育み方について一緒に考えてみましょう。

【外発的動機付けを与え続けることが成功の鍵】

繰り返しますが、「外発的動機づけ」によって取り組んだ事が最終的には「内発的動機づけ」を作り出したという経験が筆者にはあります。すなわち、初めのうちは「外発的動機づけ」を強く働かせて取り組んでいたことが最終的に「自主的」に取り組めるようになったという経験となります。

筆者にとってこの経験は2つあります。一つは「英語」で、二つ目は「ランニング」です。

今回は「英語」で経験した事を掘り下げてみます。

筆者は帰国子女なので、英語は「使える」事が出来ました。しかし、筆者の「英語力」は高校生活で培ったものですので、社会人として通用する水準に至ってない事も知ってました。ですので、社会人として通用する「英語力」を身に着けようと、自主学習に取り組もうとしました。しかしすでに「使える」レベルの英語力をもっているので、どうしても「やる気」が湧きません。しかし現実は自分のキャリアを作り上げる為にも「英語力」をスキルアップさせなければならないという状況でしたので、最終的に講じた策は「英語の先生になる」ということでした。すなわち、生徒を持つ事を通じて、英語の勉強をやらざるを得ない状況を作り出したという事です。「外発的動機付け」を強く働かせたという事です。

当時は1時間のレッスンの為に半日から1日かけて用意する事も日常的に経験しました。「明日、生徒が待っている」という「外発的動機づけ」による「強制力」を働かせ、自主的に取り組む事ができなかった英語の勉強に自分を向かわせたのです。

そして自らを「英語の勉強」に向かわせ続け、1年、2年が経ち、ふと気づいたときに自分の英語力が「社会人として通用する」レベルを遥かに超えた実力を手に入れたことを知るようになったのです。
そして「英語」が「手に取るように分かるようになった」ことで、「英語の学習」に「内発的動機付け」である「意欲」が働くようになり、さらには「分かる!」という脳内物質であるドーパミンも作り出されるようになりました。

さてここで理解出来ることが一つあります。それは筆者自身の「自主性」の育て方です。

「英語力」を伸ばす必要があったにも関わらず、なかなか「自主的」に取り組む事が出来ませんでした。しかしながら、「外発的動機付け」を働かせることで最終的に「自主的」に英語に取り組めるようになったという事です。

すなわち、「外発的動機づけ」を強く働かせた事で最終的に「自主性」を作り出すことが出来たという事なのです。

【長男が「自主的」に取り組むようになった「理科」】

上記のような経験があった筆者にとって、長男が勉強に対して「意欲・自主性」が働いていないことは手に取るように分かりました。

親に言われなくても積極的にやる事と比べ「勉強」は「やらされてる感」がにじみ出ていました。当時の「英語」に対する筆者と同じような状況です。

しかしながら、彼に対し「外発的動機づけ」を積極的に働かせることで、時間が経ち「分かること」が増えてくれば、筆者と同じように次第に「分かる→嬉しい→もっと知りたい」という「意欲」が生まれ始めることを理解していたので、お小遣いを「稼ぐ」という金融教育を利用して「外発的動機付け」を与え続けました。

そして取り組み始めから1年と4カ月が過ぎた彼は今「理科」が好きになり、中間テストで「80点以上」を取ることが出来ました。そして本人も「理科」の勉強は「楽しい」と感じ、保護者に促されることもなく、積極的に「元素記号」を覚えていました。

【自主性は「外発的動機付け」を上手に利用することで作り出してあげることができる】

子育てに取り組む中、親はいつも「子どもの成長」を気にかけることになります。少なくとも筆者はそう感じています。

子どもの「社会性」や「学力」を育てる責任がある中、これらの取り組みテーマに子どもの「興味・好奇心・意欲」が働かなければ、これらのテーマに子どもが「自主的」に取り組む事はなかなか難しい事となります。

しかしながら、子どもの「意欲」を育む為に保護者でも出来ることがあるのです。それは「外発的動機付け」を積極的に与えてあげるという事なのです。

一見すると子どもを「モノで釣る」ように見ることができるかもしれませんが、「モノで釣る」のは「お菓子」や「おもちゃ」さらには「外食」や「お出かけ」に留まります。そしてこれらの「モノ」は子どもに取っては一過性である事が多くなります。なぜならば、「お菓子」や「おもちゃ」を与え続けることは健康によくありませんので限度がありますし、「外食」や「旅行」などの「お出かけ」も毎週毎週という分けにはいかないでしょう。

動物を教育する際、「モノで釣る」という方法が使われます。そしてこの「モノ」には「食事(エサ)」が使われます。「エサ」が効果的なのは、動物にとって「エサ」は生きるために絶対に必要な「モノ」となるからです。

しかし人間には「エサ」はありません。もし保護者が食事を子どもに与えなければ「ネグレクト」として社会的な責任が追及されることとなります。

しかしながら、子どもを「動かす」にも取り組まなければならない中で、上述したように「モノで釣る」方法以上に、絶対に必要となる「お金の教育」を応用する事は理に叶っている事となるのです。

筆者の家庭では長男が勉強に取り組むきっかけとして「お小遣いを稼ぐ」という「外発的動機付け」を与えました。そしてそれはとてもよく働き、長男が「理科」を好きになるという「理科に対する意欲」を育むこととなりました。

すなわち「お小遣いを稼ぐ」という「外発的動機付け」が本人の「意欲」を作り出す「内発的動機付け」を作り出したということになるのです。

【まとめ】

「自主性や意欲を作り出す」という事は「元々興味や好奇心が働いていない」事に取り組ませるということになります。

自主性を育む取り組みは、まずは「外発的動機付け」を働かせ、そのプロセスの中で「意欲」という「内発的動機付け」を作り出すということになります。

子どもが意欲的に「勉強」してくれない、という事を例にあげお話を進めてきましたが、「生活態度」や「習い事」に対して「自主的」に取り組まない状況を打破したいと考えるのであればどのように「外発的動機付け」を働かせてあげられるか、という事は解決の糸口になってくれるかもしれません。

それぞれが掲げている課題に対し、子どもが「自主的」に取り組んでもらえるよう悩んでいる方にとって、このメルマガが少しでも参考になれば幸いです。

補足情報のリンク:
メルマガ:Job Craftingから学ぶ「内発的動機付け」の応用 
メルマガ:「外発的動機付け」の種類 
メルマガ:作業タスクの設定と深い関連がある「やる気」を作るもの「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」
note: やる気を増やす方法

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