お金の教育が大切になる理由

資産運用

今回のメルマガは子どものやる気の話から少し離れ、子どもになぜお金の教育を行う必要があるかという事を考えてみたいと思います。

【老後2000万円問題】

最近目にしたニュースで「老後2000万円問題」という話題がありました。この話題のテーマとなっていることは老後のお金の事です。これはネットの言葉を借りると「老後の30年間で約2,000万円が不足する(ナビナビ保険)」という話題とのことです。

この背景には年金の受給額と生活費の金額が逆転しており、毎月5.5万円ほど足りなくなるという前提に基づき計算されています。

【老後の蓄え】

現在筆者の両親は二人とも72歳であり、お陰様で二人とも元気に生活を送っています。父親は趣味でゴルフをやっており、週に1~2度コースを回っています。母親は週に5回ほどカーブスというジムに通いつつ、平日でも週末でも人と会ったりと忙しく出かけています。

先日子供たちを連れて両親を尋ねに行った際、金融教育の情報収集として、年金の受給額を聞いてみました。現在両親が手にしている年金は、父親は23万円程度、母親は5万円程度という事でした。

父親は23歳から65歳の定年を迎えるまで厚生年金に加入していました。ですので、厚生年金という事でいえば、満額を収めたという事になります。母親は看護学校を卒業し病院で勤務し、26歳頃に結婚しているので、26歳までは厚生年金、結婚後は父親の扶養家族となっているので、年金は収めていないという事になります。

現在家は持ち家となりますが、日常の出費として、大きなところでは、衣食住に関わる出費(光熱費、食費、衣類、家財道具)、所得税、健康保険・介護保険、交際費・娯楽費となっているようです。

このようなリアルな年金生活者の情報を聞いた後、「年金で足りる?」と聞いたら、「足りるわけないね。」と即答していました。

ですので、日常の出費で不足分は「蓄え(貯金)」を切り崩して生活しているという事になります。

以前母親から教えてもらったことですが、父親は「自分が先に死んだら、俺の分の年金は入ってこなくなり、間違いなく生活費は足りなくなるから、俺が死んだあと、お前(母親)が〇〇年くらい生きるとして、〇〇円くらいは必要になるからな。その時はこのお金が必要になる。」とかなんとか、色々とお金の事を先回りして考え、準備していると話していました。

父親は上場しているゼネコン企業のサラリーマンとして働き、海外赴任も約40年と長く、その間、お給料は同年代のゼネコン企業勤めの方よりも海外赴任手当として何割か多くもらっていたという事です。ですので、現在老後の生活で生活費を切り詰めることもなく生活が送れているのは、そういうお給料があったからこそだと考えることができます。

彼はいわゆる「生涯雇用」をまっとうした人でもあり、ある程度まとまった退職金も手に入れている事もあり、老後のお金の2000万円問題は筆者の両親は特に問題視している様子はありません。

【老後はやがてきます】

筆者の父親はサラリーマンとして一つの会社で勤め上げ、さらには海外赴任手当をもらい続け、健康にも恵まれ、賭け事などで金銭的に大きな失敗もせずに72歳を迎えました。

さらに彼は65歳で勤め上げた会社を引退した後、嘱託として数年残り、その後は海外勤務経験を生かし、外務省が所管するJAICAという政府開発援助の実施機関の一つでさらに数年働いていました。全て海外勤務です。そして71歳で完全引退した形になり、今年4月に日本に帰国したという経緯があります。

そのような彼だからこそ老後のお金をしっかりと蓄えることが出来たのだと思っています。

しかし彼が老後をしっかりと見据えていたかというとそういうわけでもないようです。実際に「年金生活」がはじまり、健康保険・介護保険で毎月数万円払う事や、住民税も収めなければいけないという事もしっかりとはイメージ出来ていなかったと言っています。さらにその金額は年金の受給金額と比較すると想像以上のボリュームを占めていると感じているようです。

筆者の父親は上場企業のサラリーマンとして安定して一つの会社で勤め上げたわけですが、誰でも彼のように人生を歩めるわけではありません。そもそも誰もが高学歴であるわけではありませんし、家庭の経済力で大学に進むことができなかった人がいることを想像することはそう難しいことではありません。

さらに、人によっては途中で病気をしたり、人生の方向転換があって職を変えたり、家族の問題を抱えたりすることもあるでしょう。

しかしながら、「老後」の怖さというのは、どのような人生を歩んだとしても日を追うごとに「老後」の時期が近づくという事です。

そしてもし「蓄え(貯金)」や「金融資産などの財産」が「老後」を迎えた時に「無かった」としたら、時はすでに遅しということになってしまいます。

今後光熱費がさらに上がり、食費なども値上がり傾向が続く中、年金の受給額は下がっていく傾向にあります。

このような現実的な背景があるにも関わらず、多くの人はお金の教育を受けずに成人し、そしてお金の事がよくわからず蓋を開けたら「老後」の生活が始まります。

筆者の父親のように「老後」の現実と向き合う前に「蓄え」を築くことが出来ていれば良いのですが、そうでなければやはり金銭的に挑戦が続く毎日と向きあうことになってしまうのです。

【実際に体験学習するということ】

筆者は2021年より金融教育のサービス開発に着手し、お金に関する事を自分の学習テーマとして掲げ、学びを掘り下げてきました。この学びのお陰で筆者自身も「老後」の経済計画についてしっかりと考える事ができるようになりました。

もしこのようにお金の教育に取り組んでいなければ筆者の「老後」に対する経済計画は今とは比べ物にならないほどのレベルであったことが想像できます。

筆者自身の反省もあり、現在筆者が学んでいることを家庭で取り組む金融教育に少しずつ反映させています。

現在筆者宅では中学2年生の長男に対しては「稼ぐ・使う・貯める・運用する」という4つの学習テーマに取り組み、5歳児の長女に対しては「稼ぐ・使う・貯める」という3つの学習テーマに取り組んでいます。

この体験を繰り返す中で「稼ぐ」ことが「毎日コツコツ取り組む作業」であるという事、「貯金」も「運用する」事も一気に金額が増えることはないという事を体験的に学習を進めることが出来ています。

お金の本質は「逆転満塁ホームラン」を期待することが出来ないという側面があります。お金はどちらかというと「コツコツ送りバント」をするような地味な取り組みの連続のようなところがあります。

このようなお金の特徴を子どものうちから体験的に理解することは、将来起こり得る災害や急な出費の為の「貯金」、さらには「老後」の為の「経済計画」が必要であるという理解に繋がっていくと考えています。

そして家庭で取り組むお金の教育を通じて手に入れることが出来た「金融リテラシー」は、将来子どもたちが自分で経済力を持つようになったときに、彼らの経済活動を助けてくれると考えています。

金融教育というと「資産形成」にフォーカスが集まりやすいかも知れませんが、家庭で取り組む金融教育では「稼ぐ・使う・貯める・運用する」という4つの学習テーマに取り組みます。この4つの学習テーマに取り組む事によって経済的にバランスが良い成人に成長するチャンスを得ることが出来るのです。

補足情報リンク:
メルマガ:金融教育ってなに?
メルマガ:日本でも金融教育が始まる
コンテンツサイト:お金ってどうして大切なの?
note:老後の2000万円問題に取り組みはじめた

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