金融教育に取り組んでどうなった?「中学2年生男子」編

やる気

筆者宅では金融教育に取り組むようになり、すでに1年以上が経過しています。メルマガ開始時より、やる気と金融教育には切っても切れない関わりがあることはお伝えしてきましたが、実際に子供たちにどのような変化があったのか、皆様のご参考になればと、簡単にご報告しようと思いました。

【作業タスク】

長男は昨年4月より金融教育に取り組み始めました。ですので、すでに1年と3カ月程経過したことになります。取り組んでいる内容は「稼ぐ・使う・貯める・運用する」という4つ全てのカテゴリーで学習を進めています。
まずは「稼ぐ」という取り組みの中で、彼に対しては次の4つの作業タスクを課しています。

  • 早起きして予習・暗記(100円)
  • 帰宅後復習(100円)
  • 自分で使った水筒を洗う(50円)
  • 兄妹喧嘩をしない(50円)

上記の作業タスクを全て完了すると1日300円のお小遣いを「稼ぐ」事ができます。1カ月取り組めば9000円近くになり、中学生の平均的なお小遣いの4,5倍となっています。

しかしながら、日曜日は勉強のお休みの日となっており、兄妹喧嘩をしない事も波があるため、5000円程度となっています。またこの内、3000円は毎月運用に回すことになります。

【勉強面での成長】

上記の作業タスクを通じて、まずは勉強面の成長は、中学2年生の初めてのテストである「前期中間テスト」で主要5教科の内、国語と理科の2教科で80点以上の点数をもらう事ができました!パチパチパチ!

また、社会(歴史・地理)、数学、英語は横這いという事で、学力は維持出来ているようです。

筆者の長男は要領もあまり良いタイプではないので、「コツコツ」やるしかないのですが、コツコツ勉強を積み重ねた結果、80点以上の点数を2教科でもらう事が出来たのは、本人も親である筆者夫婦にとっても嬉しい結果となりました。加えて筆者夫婦としては安心も少しだけもらう事が出来ました。

実際のところ、本人は宿題をすることに加え、「予習・復習」にも取り組んでいるので、もっと出来ていると感じていたようです。ですので、主要2教科で80点以上取れたものの、他の3教科の点数が予想を大きく下回ったことに対し、「悔しかった」という感想を述べたことは、コツコツ頑張ってこれた事から作り出された気持ちだと感じました。

【生活面での成長】

勉強以外では、「自分で使った水筒を洗う」作業は定着し、筆者夫婦が特に促すこともなく毎日の習慣として取り組んでいます。

またこの習慣のお陰で、家族の晩ご飯の食器洗いは長男が担当してくれています。ちなみにこの作業に対してはお小遣いはありません。

元々台所に立つことに「内発的動機付け」である「意欲」が働いているので、朝ごはんでうどんや簡単な卵料理を食べたければ自分で調理し、更には1歳半の次女の朝食用のミロは作ってくれています。さらに次女が一時期はまっていた、食パンをアンパンマンやショクパンマンの型で切り抜いた朝ごはんも毎日作ってくれていました。

さらに5歳児の長女との兄妹喧嘩ですが、波はあるものの、作業タスクとして手に入れられる50円はひと月頑張れば1500円になるので「大きい」という事も経験的に理解できているので、兄妹が協力し合って喧嘩を避けようとする姿も見受けられるようになりました。

【「稼ぐ」の応用】

その他の「稼ぐ」における学びとしては、メルカリを利用して「不要になったものを販売してお小遣いを稼ぐ」という学習も進める事ができました。

トレーディングカードや読み終わった漫画を販売することで、結果的に26,955円の売り上げを手に入れることが出来ました。

現在、彼の「内発的動機付け」として「工作」や「安いものを高く売る」ことに対して好奇心や意欲が働くという事が分かってくるようになりました。

ですので、これらの意欲を活用し、メルカリで人気があるパソコン機種の壊れたものを安く仕入れ、それらを修理し、販売するということにチャレンジしてみようという案も出るようになりました。

しかしながら、これはまだまだ計画段階であり、実際にはパソコンを仕入れ、修理の技術を身に着け、更には販売というプロセスもあり、学ぶことも一朝一夕とは行かないので、様子をみながら取り組めるようであれば取り組むという内容になると考えています。

しかしながら、筆者の父親は理系で電気の働きにも詳しく、知人にパソコンの修理に詳しい人もいるので、周りの人の力を借りつつ、「稼ぐ」という学習の範囲内で挑戦してみてもいいかなと感じています。

【お小遣いを「使う」】

「稼ぐ」以外の「使う・貯める・運用する」においては、まずは「使う」ことに関しては、「より安く買う」という事、「ポイントを多く貯める」「出来るだけ割引を使う」ということに意識が働くようになりました。

またスマホアプリでレシートを買い取ってもらえるサービスなども利用し、お金を使う際は出来るだけお金を減らさないように使うということにも意識が働くようになりました。

またお金を使う対象を「欲しいもの」と「必要なもの」と分けられることも学習し、さらには前回のメルマガ「お金を「使う」際の自制力が養われました」でも触れたように、お金を使う際に自分が欲しいものを吟味する時間を設け、しっかりと吟味するという事もできるようになりました。

お金を「使う」スキルもしっかりと向上させられていることが見て取れるようになってきています。

【お金を「貯める」】

「貯金」への取り組みでまず学ぶことは「お金はすぐに貯まらない」という事です。お金を「貯める」取り組みはやはりコツコツ取り組む必要があります。しかしふと気づいたときに貯めた金額が大きくなっているのも「貯める」マジックです。まず長男はこのことを学び、現在経験を少しずつ積み重ねています。

また、「お小遣いが多くなった中1男子が始めた〇〇」でも触れたことがありますが、手元のお金を散財してしまう体験も経て、今では手元の電子マネーが5000円以上になったら、3000円を貯金に回すという作業も定着しました。現在彼は毎月少なくとも3000円は貯金口座に貯める事が出来ています。

【お小遣いを「運用する」】

最後に「運用する」という学習ですが、今年1月に未成年証券口座を開設しました。以来、S&P500とナスダック100という2種類の投資信託に毎週合計600円を積み立てています。

アメリカの金利引き上げとロシア・ウクライナ戦争によって不安定な株式相場で、現在「株安」によって金融資産が受ける影響をしっかりと体験する事が出来ています。

しかしながら株式の運用というのは「安い時に買って高い時に売る」という利益を出すルールがあり、長期的に考えると現在の株安は運用する株式を買い増しする機会であるという事も筆者から口頭で教えたりしています。余談ですが、筆者は試しに今買い増しをしてみています。

現在中学2年生になる長男が現在の「下降相場」を経験することは、将来株価が再び上昇する際に、株式市場に投資してどのように「金融資産を増せるのか」という学習につなげられると考えています。

そして更に株式相場の経験値を積み重ねていくことは、将来不動産などの資産運用を学ぶ際、不動産と金融資産の違いを経験的に理解する上で、無くてはならない土台を形成してくれると考えています。

【まとめ】

筆者自身は欧米式の「金融教育」を2018年頃から知っていました。欧米から遅れる事3年、日本でも金融教育に取り組めるよう、家庭でも取り組めるお金の教育の開発に着手したのが昨年の4月となります。

そしてその取り組みの中で知ることが出来た大きな収穫の一つに「やる気」と金融教育の関わりがあります。

もちろん、金融教育そのものに価値があることは言うまでもありませんが、金融教育に取り組む中で長男がなかなか重い腰をあげられなかった「予習・復習」さらには「家事手伝い」、加えて「兄妹喧嘩をやめる」という我が家に取っては難題と考えられていた課題に着手し、それぞれの課題をしっかりと乗り越え始めることが出来たことは筆者宅にとっては大きな収穫となりました。

子どもの将来を思い、筆者夫婦は出来ることをやってあげようと手を差し伸べようとしますが、押し付けと紙一重でもあり、先日のメルマガ「普通の子どもを育てる!」で触れた「他立」になってしまう事の懸念もあります。

しかしながら、金融教育に取り組み、「内発的動機付け」と「外発的動機付け」というやる気を作り出すからくりを知れたことで、本人の自主性を尊重しつつ、背中を押してあげられるような環境づくりが少しずつ作り上げることが出来ているのかな、と感じています。

金融教育そのものに価値があることはもちろんの事ですが、子どものやる気を作り出してあげるということにチャレンジしたいとお考えの方に取って、筆者宅の取り組みが何かの参考になれば幸いです。

補足情報のリンク:
メルマガ:お金を「使う」際の自制力が養われました 
メルマガ:「貯める」を学ぶとは 
メルマガ:普通の子どもを育てる!
note:お小遣いが多くなった中1男子が始めた〇〇 

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