お小遣いはタダであげない方がいい | 報酬制のすすめ | 教育は体験の積み重ね

お金の教育

お金の教育と聞くと、なかなかハードルが高いように感じるかもしれません。

しかしながら、お金の教育はお小遣いを渡した時から始まっているのです。なぜならば、お金の教育は体験的な経験の積み重ねでもあるからです。

【お小遣いを報酬制で与える】

以前の投稿「お小遣いを与える時、金融教育は始まっている」でも触れましたが、お小遣いのあげ方には次の3通りがあります。

  • 定額制
  • 都度制/一時金制
  • 報酬制

定額制は毎月決まったお小遣いを与える方法です。
都度制/一時金制はその都度必要なお金を与える方法です。
報酬制は作業タスクに取り組んだ分お小遣いを与えるという方法になります。

定額制と都度制/一時金制、そして報酬制の共通点と違う点を見ていくと、定額制と都度制/一時金制は「お金をあげる」のに対し、報酬制は「お金を稼ぐ」という大きな違いがあげられるのではないでしょうか。

そしてお金の教育が体験的な経験の積み重ねという側面があるとするのであれば、「お金をあげる」という定額制と都度制/一時金制を続けると、子供たちは「お金はもらえる」という社会的には違和感のある感覚を育ててしまうかもしれません。もちろんこの感覚は外部からの教育や社会に出て労働体験を積み重ねることで修正されていくと思いますが、「お金をもらう」という経験を積み重ねる事には変わりありません。

一方で報酬制の場合、お金を「稼ぐ」という体験を積み重ねることになり、労働における社会的な背景に沿った体験を積み重ねることが出来ることになります。

この3つのお小遣いの与え方においての違いはまずこの事があげられると考えて良いのではないでしょうか。

【報酬制にすることで学べる事】

お小遣いを報酬制で与えることは社会的な背景に沿った方法であることが分かりました。

では、どのような学習効果を子供たちは得ることが出来るのでしょうか?

GAZKID$では昨年4月よりスタッフ家族含めモニター家族の協力を得ながら、実際にお金の教育を実施してもらいどのような効果が得られるかの検証を続けてきています。

そしてお小遣いを報酬制にすることによって次のような学習効果があることが分かってきています。

  • 稼ぐことはコツコツ作業である
  • 稼ぎが一気に増えることはない
  • 作業タスクをこなせる量が決まっている(一日に稼ぐことができる上限がある)

上記のような事柄への理解はお小遣いを報酬制にするだけで、理解が深まります。そしてお金を稼ぐことが本質的に簡単ではなく、地道なプロセスになるという事も体験的に理解できるようになります。

また、上記の事が分かってくると子供たちはどうしたらもっとお小遣いを「稼ぐ」事ができるかを知りたくなります。

この際、例えばメルカリなどで不要な物を販売する事などを経験させてあげることで子供たちは「稼ぐ」ことに対する考え方に柔軟性を育てることが出来るようになります。

また、お金の教育では「運用する」事にも取り組みますが、運用に関しても興味を育むことが出来るようになります。

このような体験的な学習は定額制や都度制/一時金制ではなかなか手に入れることが出来ないと考える事ができるのではないでしょうか。なぜならば、お金をもらう場合、作業は受け取るというだけで済んでしまうからです。

【5歳からでも報酬制は有効】

GAZKID$がこれまでに検証した内容では、5歳児からでもお小遣いを報酬制にすることが可能であることが分かっています。

5歳児ですから作業タスクの内容は保育園のリュックの中身を出して片付けるとか、朝の支度を時間内に終わらせるとか、ご飯を食べた後に食器を流しに持っていくとかという事ですが、それでも作業タスクをこなしてお小遣いを手に入れることで、お金に対する感覚をしっかりと育てることが出来ることが分かっています。

さらにはお金を「使う」際も自分で稼いだお小遣いを使う事で、お金を使うという事にはある種の「痛み」のような実感が伴う事も理解するようになります。これは5歳児の子供が「稼ぐ・使う」の経験を繰り返したのちに、何かを買う際、お父さんに「自分のお金は無くなるのがいやだから、パパのお金で買って」というような要求をしたという報告からも読み解くことが出来ます。

【お小遣いを報酬制にするだけでお金の教育は進みます】

お小遣いを与えることは既にお金の教育が始まることを意味します。それはお金の教育が体験的な経験の積み重ねとなるからです。

そして定額制と都度制/一時金制はお金をあげる経験を積み重ねてしまう半面、報酬制にすることでお金を稼ぐ体験、そして使う体験を深める事ができ、さらにはお金に関する事への興味も育てていくことが出来るようになります。

お小遣いの渡し方は3つくらいのものですが、お小遣いの渡し方を報酬制にするだけで、お金の教育は深みが増し、さらには子供たちにとっては体験的な学習を与えてあげることに繋がるのです。

お小遣いを与える時期がきているのであれば、ぜひ報酬制を検討して欲しいと願っています。

補足情報のサイト:
コンテンツサイト:お小遣いを与える時、金融教育は始まっている 
メルマガ:お小遣いを与えることはお金の教育の始まり 
メルマガ:なぜお金の教育をするのか? | 社会に出れば学べる事?! | GAZKID$ ガズキッズ 
note:『お小遣いを与えること』は金融教育の始まりである 

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