金融教育とやる気の関係

お金の教育

家庭でお金の教育に取り組むと、なぜ子供のやる気を応援することになるのでしょうか?

お金の力はどのように「人のやる気」に働いているのでしょうか?

GAZKID$がこれまでに調査し分かってきた事を参考にこのことについて少し考えてみたいと思います。

【家庭で取り組むお金の教育】

まず、家庭でお金の教育をする際、「稼ぐ・使う・貯める・運用する」の4つの学習カテゴリーに取り組むことになります。この4つの学習カテゴリーの内、学習の土台を形成するのが「稼ぐ」ことになります。なぜならば、お金を「稼ぐ」事無しに、お金を「使う・貯める・運用する」事は出来ないからです。

そして「稼ぐ」事を学ぶ為には、各家庭内で「作業タスク」を設定し、「〇〇ができたら、XX円」というようにお小遣いを「稼いでもらう」ことになります。

この時の金額は内容や量によって10円、30円、50円、100円というように設定することをお勧めしています。また子供たちが一カ月にいくらくらい稼ぐことができるのかということも考察ポイントになります。GAZKID$の調査を参考にすると、家庭で金融教育に取り組む際は年齢にもよりますが、一カ月で2500円~6000円程度の範囲で子供たちがお小遣いを「稼ぐ」事が出来ると、「使う・貯める・運用する」にも取り組みやすくなるという事が分かっています。

【作業タスクの設定】

では実際に作業タスクを設定する際、どのように設定すると成功しやすいのでしょうか?

GAZKID$がモニターさん家族に協力してもらいながら行った調査で、作業タスクが失敗した家庭では次のような設定を行っていたことが分かっています。子供に「保護者がやってもらいたいリスト」を一方的に押し付けるやり方です。逆に子供たちに受け入れられ、子供たちが頑張ろうと思える作業タスクは、子供の興味や性格などを考慮し、「子供たちもやらなければならないと分かっているが、なかなか自分から動く事が出来ないこと」を作業タスクに設定した場合です。

また、子供たちの取り組みに応じて作業タスクの内容を更新することで子供たちの生活の中に作業タスクがより定着していくことも分かっています。

(作業タスクの設定に関する詳しい情報は以前のメルマガのアーカイブによって読むことが可能になる予定です!今しばらく弊社の作業をお待ちいただければ幸いです。)

【作業タスクをやれば「褒められ、お小遣いももらえる」】

ではなぜこのお小遣いを稼ぐ事が子供達に行動を起こす動機付けを与えるのでしょうか?

インターネットでは子供のやる気を作り出したければ「お父さんやお母さんが褒めてあげる」という事が書かれているのをよく目にします。

お金の教育に取り組む際に設定した「作業タスク」を通じてお小遣いを「稼がせる」と、まずは保護者の確認作業が必ず行われるので、「保護者の目」は子供たちの取り組みに注がれます。さらに、「作業タスク」が出来るとお小遣いを手渡すため、その際に保護者は自然と一声「よくできたね」と「褒める」言葉をかけます。さらには「お小遣いを手に入れる」という事で「褒められた体験が物理的な報酬を手に入れる」という具体性を持った体験となることにも繋がります。

ではなぜ「お小遣い=お金」が動機付けを与えることになるのでしょうか?

なぜ子供のみならず大人も「お金」という動機づけが働くのでしょうか?

【お金=命】

この問いを考察する中、ふと「お金を使って手に入れているもの」について発見した事がありました。それは、人はお金を使って「生活」を手に入れているという事です。

「お金」を使って「生活を手に入れる」という事は、「衣食住」の安定を手に入れる事だと考えることができます。さらには「レジャーや交際費」も「生活を手に入れる」事に繋がります。

そして「衣食住・レジャー・交際費」が作り出すものは「生活そのもの」であるわけで、これらがお金で作り出せなくなると、最終的には「生活」が脅かされるということになってしまうのです。

このように考えると、少し極端かもしれませんが、「お金=生活を守るもの=命を守るもの」というように考える事も出来ないでしょうか?

【命の危険は動機を作り出す】

実は筆者はコロナ禍で体重が増加傾向となっていました。年齢も40代半ばという事もあり、運動を通して2年ほど前より健康維持に務めていたのですが、昨年夏以降から「食生活の改善」に取り組むようになりました。

食生活の改善は「食べ過ぎないようにする」「適切な量を守る」「栄養バランスの良い食事を心がける」という取り組みとなるわけですが、食事の量を減らすという取り組みはやはり辛いと感じます。なので一度に食生活の改善が出来たわけではありません。うまく行く日と行かない日を繰り返しながら、うまくいく日を増やしていった感じです。

結果的には食生活の改善は成功しつつあり、体重も理想とされる水準まで下げることが出来ています。

しかしこの取り組みを「健康維持」という目的だけで出来たわけではありません。実はこの辛かった食生活の改善という取り組みに強い動機付けを与え続けてくれたのは「血糖値が高い」という健康診断の結果だったのです。

すなわち、筆者は「血糖値が高い」という事を「老後の健康を脅かすもの=命の危険」と感じ取ったことによって、「血糖値を下げる=自分の命を守る」という強い動機付けが働き、辛かった食生活の改善の取り組みも継続的に頑張る事が出来たのです。

お金は直接的に自分の「命を守ってくれている」とは普段生活しているとなかなか感じづらい事かもしれません。しかし、少し立ち止まって考えると「お金は生活を守ってくれるもの=命をまもってくれるもの」というように考える事ができ、「お金=命を守ってくれるもの」ということに気づくことができるのではないでしょうか?

【お金=願いを叶えてくれるもの】

ではお金は子供たちにとってはどのようなものとして映っているのでしょうか?

GAZKID$が分かっている事の一つは、子供たちにとってお金とは「欲しいものが買えるもの」として理解しているということです。

子供たちにとって「欲しいもの(おもちゃやお菓子など)を手に入れる」事は充実感や満足感を手に入れる事と同じことです。

この充実感や満足感を「自分で手に入れることが出来る」ものが「お金」となるのであれば、早い子で2,3歳から始まる「第一次反抗期(イヤイヤ期)」を考えると、子供にとっては「親から自立」出来るものとして本能的に捉えているのかもしれません。

またもしそうだとしたら、子供たちにとっては「お金とは、親からの自立を叶えるもの」であり、もしこれが本当だとしたら、「お金は自分の成長を守るもの」すなわち「自分の命を守るもの」と捉えているのかもしれません。

【まとめ】

今回のメルマガは研究機関や大学などの調査の裏付けはなく、GAZKID$がお金の教育サービスの開発に取り組む中で、実際にモニター家族の協力などを通じて発見したことを調査に立ち会った者なりに考察したにすぎません。

しかしもしこの仮説が正しければ、子供たちが本能的に親からの自立に取り組む中、お金は「自分の成長を手に入れるもの」すなわち「自分の未来=命」を守るものとして、お金の大切さを本能的に理解していると考える事ができるのではないでしょうか?

また、だからこそ、「お小遣いを稼ぐ」事が作業タスクに取り組む際の動機付けを作り出してくれているのではないでしょうか。

金融教育とやる気の関係を考えると「お金」という事を本能的にどのように理解しているのかというテーマを掘り下げる必要がありそうですが、「褒められる」事と、「お小遣いを稼ぐ」事で生まれる「やる気」を上手に活用し、作業タスクを設定してあげることで、子供達の生活習慣や勉強習慣の改善に取り組むことができるようになります。さらには習い事の取り組み姿勢の改善にも取り組むことが可能になります。

アメリカの調査によると、子供は3歳くらいでお金の概念的な事は理解し、7歳くらいでお金に関する習慣を身に着けるようです。ですので、出来るだけ早い内から子供たちにお金の教育に取り組んでもらう事は、いずれ必要になるお金に関する知識の習得により時間をかけて取り組むことが出来るので、より多くの成長機会を得ることが出来るのかもしれません。

家庭でお金の教育に取り組む事で、子供たちが金融リテラシーを向上させるだけでなく、子供たちの興味や性格を受け止め、上手に作業タスクを設定し、子供たちが意欲的にお金を「稼ぐ」ことに取り組んでもらえることを心から願っています。

補足情報のリンク:
note: 金融教育は高校からでは遅すぎる!?
note: 子供のやる気を出させるためには〇〇を理解しておいた方が良いそうだ
note: 中1男子と5歳児のやる気を引き出す教育法
メルマガ:作業タスクの設定と深い関連がある「やる気」を作るもの「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」
メルマガ:「作業タスク」は家事手伝い?勉強?
メルマガ:お金の教育で子供のやる気が向上する?!
コンテンツサイト:金融リテラシーとは?

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発行元:GAZKID$

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