お小遣いを報酬制にするメリット・デメリット |お金の教育の視点から | GAZKID$ ガズキッズ

お金の教育

GAZKID$は2021年よりお金の教育の開発に取り組み続けています。モニター家族の方々に協力を仰ぎながら、弊社スタッフの家族でも実際にお金の教育に取り組んでいます。

お金の教育ではお小遣いを「稼ぐ・使う・貯める・運用する」という4つの学習カテゴリーに取り組む事になり、お小遣いは「稼ぐ」という方法になりますが、一般的にはお小遣いは「定額制・一時金制(都度制)・報酬制」の3つの渡し方があるようです。

GAZKID$が開発調査を行う中で、お小遣いを「稼がせる」(報酬制)事のメリット・デメリットの把握が進んできましたので、みなさまと情報を共有したいと思います。

【お小遣いを稼がせる方法 作業タスクの設定】

まずお小遣いを報酬制で渡すには、家庭内で子どもたちが取り組める「作業タスク」を考え、さらには「金額」を設定する必要があります。

作業タスクには「生活・勉強・習い事」の3つのカテゴリーから設定することが可能となっており、「生活」は家事手伝いや生活習慣の改善、「勉強」は学校の宿題や予習・復習、さらには塾に通っているお子様であれば塾の宿題、そして「習い事」は自主練などが作業タスクの対象となります。

「生活」では、「お風呂掃除」や「部屋の掃除」、または「食器洗い」といった家事手伝いを考えることができます。生活習慣の改善であれば、「〇〇時までにXXを済ませる」、「学校道具をすぐに片付ける」、さらには「朝ごはんを食べる」など、子どもの生活面でもう少し頑張ってほしいことなどを作業タスクにすることが可能です。

「勉強」では学校の宿題や予習・復習、さらには塾に通っているお子様であれば塾の宿題が一般的なところとなりますが、この他にも、学校のテストで〇〇点以上取ったらボーナスお小遣いなどを設定する事も可能です。

「習い事」は例えばピアノを習っている子どもであればピアノの自主練、スポーツを習っているのであれば、各スポーツにおける自主練が作業タスクの対象となります。

【お小遣いを稼がせる方法 金額の設定】

各作業タスクの金額設定ですが、考え方の一つとして、ひと月にあげたい金額を決めてから各作業タスクの金額を逆算していくという方法が考えられます。一般的には中学生は「1,000〜3,000円未満」、高校生は「3,000〜5,000円未満」となりますが、お金の教育であれば、最終的には運用にも取り組むので、ひと月で子どもに与えるお小遣いの合計金額は一般的な金額よりも大きな金額となるでしょう。

実際にGAZKID$のスタッフが取り組んでいる金額を参考にすると、5歳児から小学生位までであれば、各作業タスクは10円~30円程度で、一日70円~120円程度お小遣いを稼げるように設定することがよいと思います。

また中学生になると運用にも取り組むようになるので、一つの作業タスクは50円~100円に設定し、一日250円~300円程稼げるように設定してあげると運用に関するお小遣いも捻出できるようになります。
また、稼いだお小遣いをどのように使わせるかでもひと月に必要なお小遣いの金額も変わってきます。

例えば、GAZKID$スタッフの取り組みではお小遣いの使わせ方は2パターンあり、一つ目は保育園や学校などで必要なものと子どもが欲しいもの、両方をお小遣いから支払わせる方法となります。もう一つの方法は、保育園や学校で必要なものは保護者が買ってあげ、子どもが欲しいものに限って自分のお小遣いで買うようにさせる方法となります。

お金の教育という意味では、必要なものと欲しいものの両方を自分のお小遣いから出させるという方法が良いと考えています。なぜならば予算管理などの学習にも繋がるからです。

ただ、この場合は一年間で必要になるであろう金額を予め算出した上で十分足りるように作業タスクの金額を設定する事になるでしょう。

【作業タスクの数】

では、どれくらいの作業タスクを設定すればよいのでしょうか?

これは保護者がどれくらい管理できるかということによるのですが、GAZKID$スタッフの情報を参考にすると、1人の子どもにつき一日3つくらいがちょうどよい作業タスクの数であると考える事ができます。

なお、GAZKID$スタッフの子どもは2人以上の家庭となるため、一人っ子のご家庭であれば、作業タスクの数を更に増やし、子どもがお小遣いを稼げる作業を沢山用意してあげることも可能だと思います。

【報酬制のメリット 自主性を育む】

実際にお小遣いを報酬制にすることで子どもが得られるメリットに「やる気を伸ばす」という効果があります。

これはお小遣いが報酬という外発的動機付けになるからです。さらには作業タスクに取り組むとお小遣いをもらう事になり、その際、子どもの頑張りを保護者が認め、褒めるという事も子どもにとっては報酬という外発的動機付けとなり、やる気をさらに伸ばすことが可能になります。

こうして得ることが出来たやる気によって、子どもたちがなかなか取り組む事が出来なかったことに自分で取り組む事ができるようになります。

また、取り組みを続けることを繰り返すことで、作業そのものに楽しみを見出すことに繋がるケースも報告があります。

例えば、あるご家庭では学校の予習・復習を作業タスク化したところ、主要五科目のうち「理科」がよく分かるようになり、理科の勉強は作業タスクと関係のないところで積極的に取り組むようになったそうです。

このように、報酬を設定することで、子どもはやる気を手に入れる事ができ、今までなかなか手につかなかったことに取り組めるようになるという事は大きなメリットとなります。

【報酬制のメリット お金の教育】

お金の教育という側面では、報酬制にすることによって、労働対価を得るという事の理解を深めることができます。

そして、稼ぐことがコツコツ作業であること、そして稼ぎは一気に増えることがないとうい事も大切な学びとなります。

また、お小遣いを使う際も、自分で作業タスクに取り組んでもらったお金なので、お小遣いで欲しいものを購入した際に、自分のお金が無くなるという事も経験することができるようになります。このことは、お金を使う際に、よく考えて購入するようになることがGAZKID$スタッフの取り組みでは分かっています。

また作業タスクでコツコツ稼ぐ中で、どうやったらもっと稼げるようになるか、という考えを持てるようになることもメリットとなります。

その際、GAZKID$スタッフではメルカリなどを利用して不要になったものを販売するという方法を稼ぐ方法を増やすチャレンジとしてお勧めしていますが、このような経験を通じて子どもたちが稼ぐ方法は柔軟性があるという事を体験的に理解することもできます。これもまた大きなメリットの一つとなるでしょう。

【報酬制のデメリット】

では報酬制のデメリットはどのようなモノになるでしょうか?

ひと言でいうのであれば、保護者の「手間」です。

子どもたちが作業タスクに取り組めたかどうかを見届け、さらにはお小遣いを与えるという事を毎日繰り返し行うため、定額制など、決まった金額を決まったときに与える方法と比べるとやはり手間はかかります。

また、作業タスクで取り組んだ分のお小遣いを渡すという手間もあります。

さらに、お小遣いを渡すタイミングを1週間に一度と設定するのであれば、一週間分のお小遣いを記録しなければなりません。GAZKID$スタッフの報告によると、記録作業を怠ると、一週間分のお小遣いは全く思い出すことが出来ないとの事でした。

このように管理そのものに手間がかかるという事はデメリットと考えることが出来るでしょう。

【メリット・デメリットどちらをとるか】

GAZKID$スタッフの報告を元に、お小遣いを報酬制にするメリット・デメリットをまとめてみましたが、如何でしたでしょうか?

実際にスタッフの声を参考にすると、お金の教育が進めば進むほど、お金の教育の効果や良い影響が得られるようになるという事ですので、デメリットを超えるメリットを手に入れられると考えることもできます。

しかしながら、お金の教育に取り組まないで、ただ、お小遣いを報酬制にするとなると、やはり保護者の手間の方が懸念されてしまうかもしれません。

お小遣いを報酬制にするのであれば、お金の教育にも取り組む事で、デメリットを上回る成長や喜びを手に入れることが出来るのかも知れません。

GAZKID$としてはぜひ多くのご家庭でお金の教育に取り組んでいただき、金融リテラシーの向上に取り組んで欲しいと思っています。

補足情報サイトのリンク:
note:お金を稼ぐ方法は一つではないことを教えてくれるお金の教育 
コンテンツサイト:FIREと資産形成は夢ではなく人生の取り組み課題となった 
コンテンツサイト:お小遣いを与える時、金融教育は始まっている 

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