おふくろの味とお金の知恵は家庭で受け継ぐ事ができる | 家庭でできるお金の教育

お金の教育

前回の記事で「家計を支えるスキル | ホームスキルハック | 稼ぎを倍増させるスキル」と題して、節約に繋がるスキルに関して記事を投稿しました。内容は包丁研ぎ、腕時計の電池交換、さらには靴の洗い方などをテーマにしました。

今回はこのようなスキルは他にどのような物があり、それらのスキルが家庭でどのように子どもに受け継がれていくかについて掘り下げたいと思います。

【家庭でお金の価値観を共有する事】

昨年、ESSEonlineの記事で厚切りジェイソンさんとの対談記事が掲載されていました。

この記事の段落に付けられていたタイトルに目が止まりました。

家族がお金に対して同じ価値観をもつことがいちばん大事

https://esse-online.jp/articles/-/21676

このコメントを目にした際、ハッとしました。我が家ではお金の教育に取り組むようになり2年が経過しようとしていますが、確かに思い当たる節はいくつもあるからです。厚切りジェイソンさんはこの記事で次のようなコメントを残していました。

わが家にとってお金は、人生にたくさんの選択肢を与えてくれ、自由に生きるためのもの。家族全員がお金の価値を共有できているからムダを省いて節約を楽しめているんだ。賢くお金を使えると、幸福度も上がっていくよ。

https://esse-online.jp/articles/-/21676

家族でお金の価値観を共有しているから「節約が楽しめる」ということ、そして賢いお金の使い方ができるようになると「幸福度もあがっていく」という事。お金の教育に取り組むようになり、確かに節約が家族の共通の価値観となり、さらには賢くお金を使えるようになっていく過程で家族が幸福感を得ているという事に改めて気づかされたのです。

そしてこの喜びや幸せの共有とは、おふくろの味を家族で「あー、これこれ」と懐かしむ様な、同じ価値観を共有した家族間で得られる幸福感に通じるものがあると感じたのです。

【料理好きも節約スキルに応用できる】

筆者は以前より料理が好きで、特に一昨年の11月頃くらいからは健康診断で食生活に注意するように担当医から指導されたことをきっかけに、朝昼の食事は栄養バランスと摂取カロリーを考えたものを自分で作るようになりました。

お金の教育を通じて身に着けることができた節約の大切さも手伝って、さらに自分で作れるものを増やせば、食費やおやつ代を節約する事に繋がるという事も学ぶようになったのです。

そして昨年末、毎晩の食後のおやつに私がポップコーンを作るようになったことをきっかけにレパートリーを少しずつ増やすようになったのです。今ではチョコレートでマシュマロやパンの耳をコーティングしたおやつを作ったり、朝食用のピザを焼いたりと、より安く、さらにより栄養価が高いものを作るように工夫するようになりました。

ポップコーンに関しては、何度も作るうちに少しずつ味付けの技術があがり、焼きそばを買った際の粉末ソースや粉チーズなどで味付けしたりできるようになりました。私が身に着けたコツはポップコーンの味付けで粉末ソースや粉チーズーをそのまま使うと粒子が大きすぎてポップコーンに味がうまくつかないのですが、これらをハンドブレンダーでさらに細かくすることで、上手にポップコーンに味がまとわりつくようになるのです。

このように少しずつ料理の知恵を身に着けることで、毎食後のデザートも少しずつ手作りするようになり、ポップコーンであれば家族5人分を30円で作ることができるようになりました。チョコレート菓子などを買うとすぐに数百円となりますが、それと比べると大幅な節約となります。

また週末に作るチョコレート菓子はAEON系列のマイバスケットで購入できる板チョコとマシュマロを買うと、チョコレートは73円、マシュマロは97円で購入することができ、それにDAISOで買えるビスケットを加えて、チョコレートコーティングのお菓子を作ると、立派なデザートに変身します。板チョコ1枚分のチョコレートはこれでは使い切れないので、DAISOで買えるハートマシュマロイチゴ味をコーティングしたものを作り足したりしています。さらにはパンの耳を乾燥させた物にチョコレートコーティングしたお菓子も作り、子どもたちは「ハマっちゃうなー」と言って、学校から帰宅後平日のちょっとしたおやつ替わりに食べています。パンの耳と板チョコ1枚でそれなりの量は作ることができるので、普段のおやつの補填・代用品として食べてもらう事が出来ています。

【家族の味と節約の知恵】

筆者はポップコーンなどのお菓子作りの他、餃子作りなどにも取り組むようになり、「親父の料理」のレパートリーを徐々に増やしてきました。

昨年ある時パスタ料理をYouTubeで調べていた際に見つけた「貧乏人のパスタ」を作ったところ、中学2年生の長男がとても気に入ってくれ、1週間で2度作ったときもあるほど長男に受け入れてもらう事ができました。

餃子や貧乏人のパスタ、さらには上述したパンの耳チョコレートのほかにも、中華料理も作ったりしており、家庭の味として定着するメニューが少しずつまた増えてくると考えています。

これらの家族の味の背後には実は「節約」という取り組みが隠されています。

筆者自身がお金の教育のサービスを開発していることもあり、特に材料費が幾らかかっているのか、という事を意識しながら作っています。

そして学んだことを家族にも共有しながら提供しているので、外食や市販のお菓子と金額を比べ、料理のスキルがあればどれだけ安く作ることができるのか、そして作っているのが手作りの料理ということから、「家庭の味」の思い出も一緒に手に入れることができています。そのような思い出を時として子どもたちは「そんなに安くてこんなにうまいの!?すご!」というコメント共に良い食事の思い出を飾ってくれています。

【節約と家族の味】

筆者が料理好きであることに加え、コロナ禍で在宅で仕事をする機会が増えたことで、料理を通じて家計の節約スキルを徐々に成長させることができました。

そして料理は「家庭の味」であり、よく「おふくろの味」と表現され、受け継がれていくことを想像しやすいのですが、お金の教育に取り組む中で節約の知恵もまた積極的に受け継いでもらう事ができる事にあらためて気が付くことができたのです。

そしてこのように家庭で作ることができる料理の値段が分かったうえで外食に行くことで、例えば一流レストランへ行った際に食べることができるこだわり抜いた料理の質の高さに加え、おおもてなしや空間から得られる幸福感の価値を学ぶことができるようになると考えることができるのです。

厚切りジェイソンさんがまた別のESSEonlineで次のようにコメントしていました。

お金の話は下世話じゃないよ!お金の価値について家族としっかり話そう

https://esse-online.jp/articles/-/19394?page=2

確かにお金の話は「下世話」と捉えられがちです。

しかしお金の教育を通じ、お金の話を家族でも自然とするようになると、お金の話は「下世話」でなく、現実と向き合う大切な家族の話題となります。さらには、この話題の積み重ねが、「おふくろの味」が子どもたちの中で忘れられない味として定着するように、家族で身に着けた節約の知恵やお金に関する知恵もまた、子どもたちが将来自分で家計をやり繰りするようになった際に自然と応用できるスキルとなると考えているのです。

家族で共にする食事は毎日の繰り返し作業かもしれませんが、「おふくろの味」を人は覚えているように、人の成長に大きな意味を持つのだと思います。そして家族で取り組んだこともまた、人の成長においてはプラスの意味を持ってくれるのだと考えています。

お金の話は「下世話ではない」。筆者も少しずつそのように感じるようになってきたのです。

補足情報のサイト:
コンテンツサイト:家計を支えるスキル | ホームスキルハック | 稼ぎを倍増させるスキル
YouTube:1つ星イタリアン店の「貧乏人のスパゲティ」【イタリアンプロ養成講座 vol.55】 
記事:厚切りジェイソンさんの給料日前でも動じない節約法。この10年で最も高い買い物は? 
記事:厚切りジェイソンさんのお金哲学。貯まる人の4つの考え方 

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