投資入門

投資

2022年4月より、本国日本ではお金の教育「資産形成教育」が高校生を対象に義務教育化される事となりました。金融庁のガイドラインによると、学習する内容は、お金の働きや銀行の基本的機能について学ぶという事です。

加えて、日本証券業協会が発表した白書によると、コロナ禍で証券口座の開設が増加しており、さらには証券会社のつみたてNISA口座における買付額は2020年末と2021年9月末の対比で実に87.7%の増加となっているという事です。

本国日本では未成年の証券口座の開設が可能であり、ジュニアNISAという制度があります。調べによると、2020年3月末の証券会社のジュニアNISA口座数は21万3,585口座であり、2019年12月末と比較して、3.4%増加したという事です。制度自体は2023年に終了するという事ですが、ジュニアNISAの口座数が増えている事から未成年を対象として金融教育が前進しているという事を読み取っても良いのだと思います。

では、未成年が投資信託や株式を運用するとどのような事が学べるのでしょう?

弊社が2021年4月より調査してきている事を参考に未成年が証券口座を開設し、さらには実際に運用をする中でどのような学習メリットがあるのか一緒に考えてみましょう。

中・高生に証券口座を作りたい?と聞いてみたら、、、

もし中・高生に証券口座を開いてみよう!と聞いても、おそらく頭の中は「???」となるでしょう。

株式の事や証券会社の事を事前の学びや体験学習なしで突然聞かれても「???」となるのは当然の反応だと言えます。

ではこのような中・高生に対して、株式の売買や投資信託の売買が可能になる証券口座をどのように説明すればよいのでしょう?

株式や証券会社の役割や株式運用のからくりを座学で教えることも大切です。加えて体験的に学習できる場所を提供することはさらに重要だといえるでしょう。なぜならば、座学と体験はスポーツに置き換えれば「ルール」と実際の「プレー」という関わりがあるからです。

例えば野球のルールを勉強しても野球はうまくなりませんね。練習や試合の経験が必要です。資産運用も同様に座学で学べるのは「ルール」ですが、実際の資産運用に取り組むことで練習や試合の経験を積むことができるようになるのです。

「13歳からの億万長者」という本の中では実際に株式を売買したり、証券口座を開設する際に得ることができる、顧客メリットを次のような目線で説明しています。

「(貯金や投資は)君の為に(お金)が働きはじめてくれる」

実際に株式を運用するという体験的な学習を提供する目的はまさにこの一文を「体験的に理解する」という事になるでしょう。

弊社の調査によると、家庭でのお金の教育を通し、すでにお小遣いを「稼ぐ」というような経験をしている中・高生は、この魔法のような文章に興味を示すという事が分かっています。

それは、彼ら自身がお小遣いを稼げる金額に限界がある事を理解しているうえで、手持ちのお金に稼いでもらう方法はお小遣いの上限を突破する方法になりうることを理解できるからです。

証券口座の開設

投資入門のユーザーにとって、株式や投資信託ってどこで買えばいいの?とういう疑問が出てくると思います。その売買を可能にしてくれているのが証券会社となります。

現在証券会社はオンラインで開設することができ、証券会社によっては小口投資という100円から投資が出来るようなサービスも存在しています。

では未成年口座の開設方法はどのような方法があるのでしょう?

通常は保護者が子供の代わりに口座を開設するという手続きが必要になります。

その際に、住民票やマイナンバーカードのコピーなどを利用し、保護者・そして子供の両方の身分証明のプロセスがあります。

各社それぞれの方法が用意されておりますが、スマホのカメラを使って行ったり、実際に封書で送ったりする方法を通し、身分を証明する書類の提出が求められます。

それらの書類を提出し身分証明が受理されれば晴れて証券口座の開設が完了したという事になります。

証券口座が開設されたら行うこと

証券口座が開設されただけでは株式や投資信託を買うことは出来ません。

まずは証券口座にお金を振り込む必要があります。現在はこの作業はすべてオンラインで出来るようになっており、証券会社が指定する方法で証券口座への入金が行えます。

そして無事に証券口座にお金が入金されたら実際に株や投資信託を買い付けることが可能になります。

株や投資信託は何を買えばいいのか?

実際に株や投資信託を運用しようと思うと、膨大な数の株や投資信託から一体何をどのように選んで買えば良いのか?という疑問にぶつかります。

弊社が事前に行った調査で分かってきていることは、「儲かる株や投資信託」を選ぶというのは保護者と子供双方にとってとても難しい課題となることが分かっています。

株を買うという判断でよく「期待値」という用語が出てきます。それはこれからの社会がどのようになっていくか、その中で成長が期待される株を見定めるという事です。また好きな会社の株を買うという判断も可能です。

しかしながら日本で取引されいてる株式の数は約3,700もあります。この中から自分の好きな株を選ぶという事も結局は難しいのです。

さらに調べを進めると「ローソク足」を見るとかテクニカル投資という用語も出てきますが、これは投資のプロたちの用語であり、これらを3,700銘柄すべて見てもっとも良いと判断される銘柄を見出すのは投資入門であるユーザーにとっては膨大な時間がかかる作業となってしまうでしょう。

しかしながら、投資という方法を通じてお金をあなたの為に働いてもらうということにチャレンジしたければ結局は買う銘柄や投資信託を見定め、一つ二つと銘柄を選択する必要が出てきます。

ではどのように考え、株式の銘柄や投資信託を判断すれば良いのでしょうか?

少額投資からはじめる体験学習

弊社が行った調査の中で、あるご家庭では子供の為に未成年口座を証券口座を開設し、親子親子一緒に株式市場を学ぶことからチャレンジしているご家族があります。彼らの話を聞くと、どの銘柄を買うかという課題にすぐ直面したという事です。

彼らは3つの考えを軸にどの投資信託を買うかを決めたそうです。

一つは投資の入門ユーザーにとってはすべてが「体験学習」であるという考え方です。

彼らにとっては株式市場は何もかもが初めての体験となります。ですので、すべてが失敗の種となりうるという事なのです。ですので、失敗から学ぶという事を前提とし、行動を選択するということになるという事です。

そして現在の証券会社では、体験的な学習をサポートとなる、100円から出来る少額投資というサービスがあります。この少額投資というサービスを利用すればリアルな投資体験を積み重ねつつ、損を出してしまっても、生活が脅かされたり、お小遣いがすべてなってしまうというようなリスクが無いように取り組むことが出来るようになっています。

すなわち彼らは投資は「学ぶべきものである」という前提に立ち資産運用に取り組み始めたという事です。

二つ目のポイントは「投資信託を買う」という事です。投資信託を選んだ理由は、約3700もある株式銘柄の中から一つ二つを選び出す基準が持てなかったこと、さらに投資信託は投資のプロたちが銘柄を見繕ってあり、さらにはそれをユーザーが品定めした人気ランキングが出ているので、判断材料が明確だったということです。

そして三つ目は「積み立て」という手法です。積み立てという手法だと、「安く買う」ということに翻弄される必要がなく、毎日積み立てたり、毎週積み立てたりする購入方法になるため、投資信託の「買い時」に振り回されることが無いように感じたという事です。

そこでこのご家庭のお父様は証券口座を開設した証券会社が提供する投資信託の人気ランキングを参考に、人気の高いところを数個絞って、お父さんは一日100円~200円ずつ積み立て、お子様は毎週計300円ずつ積み立てて、実際に投資信託の価値がどのように変動するかを体験的に学習してみようと判断したそうです。

そして最後のポイントは「長期的に積み立てる」という事で、学習期間を長く定めたという事です。
株式も投資信託も時の相場が関係しています。すなわち、相場感を養う必要があるということです。そのためには数日の体験ではなく、1年、2年、3年と政治や経済、そして社会背景の移り変わりの中で相場がどのように上下するのかを学習する必要があると判断したという事です。

こちらのご家庭はあくまでも投資入門者の一例となりますが、彼らがぶつかった壁、そして到達した答えというのは入門者にとってどれも参考になるお話だと考えます。

そして最も大切なポイントはやはり「体験学習」という前提を持つという事です。

相場は生きているので、やはり相場を「体験的に学ぶ」という姿勢は相場感を養い、最終精的にしっかり「お金に働いてもらう」為には必要な期間となるでしょう。

NISAという制度

投資入門者にとって、証券会社を調べようとするとすぐに目につくのがこの「NISA」という単語です。

このNISAという制度は投資から利益を得られたとしても得た利益に税金がかからない制度となっています。

この制度を使うには口座を開設した証券会社でNISAの制度を利用して売買する設定を行う必要があります。

この制度は投資入門者にとっては税制の優遇を受けることが出来るのでお勧めの制度となります。NISAの利用は口座開設が完了した後に設定することになるので、各証券会社の手続きに従い、NISA口座の設定を行いましょう。なお、NISA口座は複数の証券口座での設定が出来ません。ですので、実際に株や投資信託を運用する証券口座が決まった上でNISA口座の手続きを行うことをお勧めします。

投資入門のすすめ

なぜ投資を学ぶ必要があるのでしょう?それは「あなたの為にお金に働いてもらう」為です。

そして実際に「お金に働いてもらう」為には投資を行う人がお金に上手に働いてもらう雇用者となる必要があります。

そしてお金に上手に働いてもらう雇用者になるためには座学の学習に加え、実際に株式市場で株や投資信託を運用し、経験値を積む事がスキルを上げていく事になります。

良いお金の雇用者になるために急ぐ事はありません。今は少額投資が可能であり、NISA口座などの優遇制度もあります。

投資の入門者にとっては学習する状況が整っていると言えるでしょう。

すぐに利益を出すという事を狙いとするのではなく、まずは相場を体験的に学ぶという視点で証券会社を選び、そして投資活動をはじめることに取り組んで行くことをお勧めします。

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